昭和63年 3月 定例会昭和六十三年三月三日(木曜日) 出席議員(四十三名) 第一番 北野隆雅君 第二番 戸津在雄君 第三番 根岸元宏君 第四番 平瀬忠義君 第五番 伊藤治通君 第六番 高橋宏君 第七番 小池例君 第八番 高野久夫君 第九番 高川秀雄君 第十番 竹内平一郎君 第十一番 小山岑晴君 第十二番 轟正満君 第十三番 町田伍一郎君 第十四番 玉井孝雄君 第十五番 若林佐一郎君 第十六番 金井六郎君 第十七番 藤沢敏明君 第十八番 青木誠君 第十九番 村田武君 第二十番 山岸勉君 第二十一番 笠原隆一君 第二十二番 中島邦雄君 第二十三番 野々村博美君 第二十四番 原田誠之君 第二十五番 山本和男君 第二十六番 柳沢正恵君 第二十七番 甲田孝雄君 第二十八番 近藤秀勝君 第二十九番 越野要君 第三十番 加藤一雄君 第三十一番 中沢正美君 第三十二番 戸谷春実君 第三十三番 横田友治郎君 第三十五番 入山路子君 第三十六番 今井良雄君 第三十七番 市川昇君 第三十八番 大井友夫君 第三十九番 竹内久幸君 第四十番 内山国男君 第四十一番 和田伴義君 第四十二番 宮崎一君 第四十三番 三上孝一郎君 第四十四番 松木茂盛君 欠席議員(一名) 第三十四番 小山章夫君 説明のため会議に出席した理事者 市長 塚田佐君 助役 山岸勲君 収入役 岡村修君 教育長 奥村秀雄君
公営企業管理者 峯村富太君 総務部長 清水営一君 企画調整部長 宮尾豊美君 財政部長 奥元護君 生活部長 岡田岩男君 福祉部長 内田一良君 環境部長 夏目貞美君 農林部長 本多健夫君 商工部長 兼市場整備 横山達君 建設部長 志川清君 事務局長 都市開発部長 西沢俊夫君 職員研修所長 小島武彦君 市街地整備 野村嘉雄君 水道部長 野村嘉照君 事務局長 下水道部長 佐藤和也君 消防局長 相沢和雄君 教育次長 丸山義仁君 教育次長 青木善保君 職務のため会議に出席した事務局職員 事務局長 太田善男君 事務局次長 青木友雄君 議事課長 荒井健吉君 兼総務課長 議事係長 小池秀俊君 議事課長補佐 高橋進君 主事 小川一彦君 主事 柳沢宏行君 調査係長 小柳重信君 総務課長補佐 宮下富夫君 主事 柄澤顕司君 主査 松木仁君 議事日程一、会期の決定一、
会議録署名議員の指名一、諸般の報告一、議案第一号から議案第四十三号まで一括上程、理事者説明一、承認第一号から承認第三号まで一括上程、理事者説明、質疑、討論、採決一、報告第一号から報告第三号まで理事者報告 午前 十時二分 開会
○議長(今井良雄君) ただいまのところ本日の出席議員は三十九名であります。よって、会議の定足数に達しておりますので、これより昭和六十三年三月
長野市議会定例会を開会いたします。 午前 十時三分 開議
○議長(今井良雄君) 本日の会議を開きます。 本日の欠席通告議員は三十四番小山章夫君の一名であります。 会期の決定を議題といたします。本定例会の会期につきましては、
議会運営委員会の意見を徴しました結果、本日から三月二十三日までの二十一日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(今井良雄君) 御異議なしと認めます。 よって、会期は二十一日間と決定いたしました。なお、会期中の会議予定については、お手元に配付の日程により行いたいと思いますので、御了承をお願いいたします。 次に、
会議録署名議員の指名を行います。五番伊藤治通君、六番高橋宏君の両君を指名いたします。 この際、諸般の報告をいたします。昭和六十二年十二月市議会定例会において採択された請願のうち、市長に送付したものについて、処理経過及び結果の報告がありましたので、お手元に配付いたしておきましたから御了承をお願いいたします。 次に、監査委員から昭和六十二年度十一月分、十二月分、一月分の一般会計、特別会計、公営企業会計の
例月現金出納検査結果について、議長の手元に報告書が参っておりますので、報告いたします。 次に、過般カルガリー市で開催されました
オリンピック冬季競技大会を視察してまいりました議員並びに理事者を代表して、私からあいさつをさせて頂きます。 (議長 今井良雄君 離席)
○議長(今井良雄君) 第十五回
冬季オリンピックカルガリー大会視察団に参加させて頂きました議会を代表しての横田議員さんと私、市長代理としての岡村収入役さんの三名を代表して私から一言御挨拶と御報告をさせて頂きます。 私
たち招致委員会関係者、三市町村、県及びスキー、スケート連盟の役員並びに報道関係者等一行三十一名は、岡村収入役を団長として二月十二日から六日間、開会式、男子五百メートルスケート、ペアフイギュアースケート、七十メートル
級ジャンプ競技、クロスカントリー三十キロメートル男子距離競技、及び各施設を視察して二月十七日に無事帰国いたしました。出発に際しましては、山岸助役さん、高川副議長さん初め、大勢の議員さんのお見送りを頂きまして、誠にありがとうございました。 さて大会が開催されましたカルガリー市は人口六十四万人、面積は長野とほぼ同じで四百七平方キロでカナディアンロッキーの東山麓約百キロメートルの位置にありまして、西部開拓時代を経て、牧畜、小麦栽培などで開けてきた町で、今世紀に入って油田が各所に発見されて、急速な発展を遂げている都市であります。ダウンタウンと呼ばれている市街地中心部は、四、五十階建てのビルが林立して街路網は整然と整備されておりますが、商店街などは余り見当たらず、周辺部の住宅地は中心部から車で二、三十分以内のところにあり、地上一階、地下一階といった小じんまりした建物に人々は住居して、ところどころにあります
大型ショッピングセンターで、食料、生活用品等を購買しております。人々は一様に陽気で、我々を温かく歓迎してくれましたが、しかし
オリンピック開催までに傾けた執念ともいうべき招致運動と全市民挙げてのその熱意は、大会においても一万人にも及ぶボランティアの活動にも見られ、とうとう今日の日が来たと歓喜して、雪と氷の民族の祭典の開会式にふさわしい一大イベントの演出にも増して、人々の熱狂は感動的でありました。広漠たる大平原の真ん中にある新興都市でありますので、開会式場となった六万人収容のマクマンスタジアムや、スピード・
スケート競技場の
オリンピックオーバル等、一連の施設は中心市街地の近くにある大きな公園の中に造られました。その周辺は
カルガリー大学のキャンパスや関連建物のほかは、ビルや民家など一つも見ることができません。しかも千五百台ともいわれる大型バスやマイカーの駐車場もすべてその会場周辺に配置されていたことは、心にくいほどにうらやましく感じた次第であります。 私たちは幸いにも男子五百メートルスピード・スケートで銅メダルを獲得した黒岩彰選手の滑走を見ることが出来ました。黒岩選手の堂々たる滑走ではありましたが、巨大な
ドームスケート場での続出する選手の転倒には日本のスケート連盟の専門家の意見によりますと、コートの設計に問題があるとのことでありました。サドルドームと呼ばれておりますアイスアリーナも約二万人収容のスタンドを持つ施設でありますが、これもダウンタウンから至近距離にあります。アルペン競技の行われましたマキスカ会場へは九十キロメートルありまして、ハイウエーを車で五十分のところにありますが、我々は時間的に視察することが出来ませんでした。市内から百六キロ、ハイウエーを車で五十五分のところに
キャンモアーノルディック競技場があります。積雪の少ないこの競技場はもちろん人工雪でありますが、整備されたこの会場のスタート、ゴールの地点で我々一行は、三十キロ競技の北野建設の
佐々木一成選手の出場場面を観戦し、応援することが出来ました。 さて、ダウンタウンから二十分ほどのところに
カナダオリンピックパークがあり、そこにジャンプ、ボブスレー、リュージュ、
フリースタイル、障害者スキーの競技場があります。周辺は一大草原地帯で、民家は一軒もなく、その日は周辺には雪もありませんでした。小高い丘陵の斜面につくられた九十メートル級ジャンプ台に並べまして、七十メートル級のジャンプ台が隣接して設けられて、これ又
フリースタイル、ボブスレー、
リュージュ競技場が並んでいます。雪はすべてスノーマシンによる人工雪でありました。観戦スタンドはジャンプの場合は三万人とも五万人とも言われていましたが、他の競技場の観客も含めますと数万人にもなるわけで、これを受け入れるにもあり余るほどの駐車場には驚嘆のほかありませんでした。 選手村は開会式場、
スピードスケート場に隣接する
カルガリー大学の宿舎を利用し、プレスハウスも二カ所、いずれもダウンタウンにそう遠くないところにあります。ダウンタウンの一角に市役所があります。
中世ヨーロッパ風建築様式の古色蒼然たる旧庁舎の横に冬季五輪に備えまして、昨年新庁舎が立派に建設されて、ここに
大会組織委員会が置かれたのであります。市役所の前通りの向かいに
オリンピックプラザがありまして、二万人も収容するというこの露天の会場で、毎夕その日行われた各種競技の入賞者の表彰式が行われました。
オリンピック開会中は立ち並ぶすべてのビルのすべてのルームには煌々と点灯し、さながら不夜城の林立する摩天楼に表彰のたびにこだまするカルガリーアンの歓声は、まさに感動そのものでありました。 さて、我々は三日間の開会式、競技の視察でありましたが、いわゆるシヌーコと呼ばれるカルガリー地方独特の温暖気象に恵まれまして、開会式当日は零下七度、風速十一メートルでいささか冷えましたが、そのほかは滞在五日間のうちせいぜい零下三、四度でありました。この数日前の零下四十度の気温との差には大変驚いた次第であります。 さて、滞在中視察団は二班に分かれて行動いたしました。A班はダウンタウン内、B班はダウンタウンから二百数十キロメートル、
ハイウエーバスで片道三時間、往復六時間を毎日行き来しなければならなかったことは、カルガリーのホテル事情もこれありでありますが、一つの考えさせられる問題でもあります。又、
滞在中日本国内候補地の盛岡三十名、山形三十二名、旭川七名の視察団とも時々すれ違う場面もありました。ことに太田市長も同行しました盛岡視察団とはホテルも一緒、開会式場の駐車場では、長野、盛岡、山形の三台のバスが偶然並ぶといったハプニングもありました。それぞれの各市が大変意欲を燃やしている姿にも接した次第であります。 私
たち長野視察団は昭和初期に使った下駄スケートを新設の
カナダオリンピック記念館に寄贈するなど、目に見えない招致運動や、カナディアンの人々や各国の観客にも五輪バッジの交換をするなどして、長野五輪のPRに努めたところでありますが、五月国内一本化を控えた我が長野市にとりましても、まさに正念場である今、最後の運動展開が必要であることを痛感した次第であります。御陰を持ちまして、
招致委員会並びに招致議員連盟の皆さんの御努力によりまして、署名も本日現在百八十八万八千余となりました。三月十六日に
JOC柴田委員長に提出する運びとなりました。ありがとうございました。以上をもちまして帰長のごあいさつと報告とさせて頂きます。 本当にどうもありがとうございました。 (議長 今井良雄君 復席)
○議長(今井良雄君) 以上で諸般の報告を終わります。 次に、人事の紹介を申し上げます。 過般任命又は選任されました
教育委員会委員並びに
固定資産評価審査委員会委員の各位をこの際御紹介申し上げます。委員各位の自己紹介をお願いいたします。
◎
教育委員会委員(鷲沢正一君) 昨年の十二月二十三日に教育委員に再任をされました鷲沢正一であります。教育委員会はいろいろ問題がたくさんあって、大変な時期でございますが、精いっぱいやってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
◎
固定資産評価審査委員会委員(森山四郎君) 昨年の十二月二十三日付で長野市の
固定資産評価審査委員会委員に改めて選任を受けました森山四郎でございます。どうぞひとつこれからも皆さんの御指導によりまして努めてまいりたいと思いますが、よろしくひとつお願いいたします。一言申し上げまして御挨拶といたします。
○議長(今井良雄君) 以上で人事の紹介を終わります。 続いて議事に入ります。 議案第一号から議案第四十三号まで、以上四十三件一括議題といたします。 理事者から提案理由の説明を求めます。 市長塚田君。 (市長 塚田佐君 登壇)
◎市長(塚田佐君) 本日ここに、定例市議会を招集いたしましたところ、議員の皆様にはおそろいで御出席を頂き、厚く御礼を申し上げます。 昭和六十三年度の予算案並びに一般議案の説明に先立ちまして、市政運営の基本方針及び当面いたします課題について申し述べ、議員の皆様を初め、市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。 初めに、市政運営に臨みます所信の一端につきまして申し上げます。 私は市民の皆様の負託にお応えして長野市政を担当させて頂きましてから、ここに三年目を迎えました。この間、私の市政運営にお寄せ頂きました議員の皆様を初め、市民の皆様の心温かい御支援、御協力に対し心から御礼申し上げる次第であります。 私は、我が郷土長野市が真に地方中枢都市として隆盛発展し、「住んで幸せ」「語って誇れる」都市となるよう、長野市民憲章を遵守し、その期待と信頼にお応えいたしてまいりたいと存じますので、今後とも変わらぬ御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。 さて、昨六十二年は、本市市制九十周年の節目ある年に当たり、我が長野市が歩んでまいりました、歴史と伝統に深く思いをいたし、幾多先人の皆様が郷土の発展にかけた情熱と努力に心からの敬意の誠を捧げたところであります。 本年は、いよいよ市制百年に向かって、その第一歩をしるす重要な年であります。長野市の二十一世紀における都市づくり、人づくりの基を築くスタートの年としての認識に立ち、初心忘れることなく、市政運営に当たってまいります。 ここに、新年度を迎えるに当たり、市政運営に三つの重点目標を掲げまして、誠心誠意取り組んでまいりたいと存じます。 その重点目標の一つは、一九九八年
長野冬季オリンピック招致実現のため、
国内候補都市として、指名されることであります。 御承知のように、昨年十二月二十三日、
日本オリンピック委員会に対し、
開催概要計画書を提出いたしました。この計画書により、来る四月十六、十七日の両日にわたり、JOC関係者による現地調査が行われることになっております。
国内候補都市としては、本市のほか、旭川市、盛岡市、山形市がありますが、本市の地理的条件、冬季競技に最適の環境、競技運営の豊富な経験等は、世界から参加する若人に最高の演技と記録をしるすに最適の地と確信しており、この
開催概要計画書は現在における最善の計画であると考えているところであります。 加えて、吉村知事を先頭に、長野県を挙げての招致実現への取組みと県民・市民の皆様の熱意あふれる招致運動に支えられており、県下全市町村議会における招致の議決、
オリンピック出場長野県出身選手の長野五輪会、
各種スポーツ団体などの各地での草の根運動等は、是非とも長野で開催をと力強い声援となって日々高まりつつあります。署名活動も二百万人に達する状況であります。 招致のキーワードは「愛いっぱいの出会い、ふれあい」であります。 厳しい風土に培われてきた、県民の温かさ、思いやり、そしてたくましさは必ずや世界の若人の夢を実現してくれるものと確信しております。 又、
オリンピック運動は、平和運動でもあります。
サマランチ国際オリンピック委員会会長は「
オリンピック運動は国際協調の平和運動として、極めて価値あるものである」と力説されております。 又、本年二月第十五回
冬季オリンピック競技大会を開催した、カナダ・カルガリー市の準備の状況視察のため訪問いたしました際、関係者からは「
オリンピックは有形無形の財産を残す、極めて価値あるやりがいのある仕事である」との名言にも接しております。 伝統と歴史に輝く、我が郷土長野、そしてスキーヤーの憧れの地、志賀・白馬に、
オリンピックの聖火を灯し、世界の人々と友好と平和、文化の祭典を繰り広げるためにも、まず、
国内候補都市としての指名獲得に向かって、全力を挙げて努力いたしてまいりたい存じます。 二十一世紀へ大きく飛躍する長野、青少年に夢と希望の持てる長野、活力ある明日の長野のためにも、是非とも招致を実現すべく懸命の努力をいたしてまいりたいと存じますので、今後とも絶大な御支援、御協力を心からお願い申し上げる次第であります。 二つといたしまして、高齢化・情報化・国際化に対応した社会システムの構築であります。二十一世紀における、本格的な長寿社会の到来に向け、健康・福祉・社会参加・住宅・環境・文化など各種多様にわたる取り組みが求められており、広範にわたる社会構造のシステム化の構築が緊要であります。 今後の十年間はその準備の期間として、極めて重要な意味を持つ時代であり、市政全般にわたって、直ちに取り組むべき事項、長期的かつ計画的な展望に立って進めるべき事項を厳選し、施策展開の行動計画の策定を進めてまいる必要があると考えております。 特に、変化の激しい社会構造にあって、人々は自己の啓発や生活の向上のため、適切かつ豊かな学習機会を求めております。生涯学習の意義は、幼年期からの生涯にわたる学習によって、科学・芸術・哲学など、人生にかかわる根源的な諸問題を学習し、探究し、自分自身を高めることによって、価値ある人生を過ごすことにあります。 このため、生涯にわたって学習出来るよう、更に環境を整備充実し、人生八十年の時代に即応する体制の構築に努めてまいりたいと存じます。 知識と経験の豊かな高齢者の皆様に生きがいを持って、明るく活力ある社会づくりに、又、青少年の健全育成に努力して頂くことは、極めて有意義なことであると存じます。 又、長寿社会を日々安定し、健康で過ごすために、高度な医療技術機関の整備も求められております。公的医療施設の整備につきましては、長野市
公的医療施設建設審議会におきまして、病院の形態、施設規模等を御審議を願っており、昭和六十三年度末までに答申を頂くことになっております。 情報化への対応につきましては、インテリジェント・シティ構想、リサーチ・コア構想及び
テクノカルチャー・ゾーン計画を推進し、更にニュー・メディアの利用を促進して、生活情報、先端産業の技術開発支援、公共サービスの各分野の情報需要に対応し、かつ大都市との情報格差を解消し、多様化、高度化する各種情報の即時性に応えられる
情報通信ネットワーク・システムの
計画的基盤整備が課題でありますことから、積極的な取組みを進めてまいりたいと考えております。 国際化につきましては、
姉妹都市アメリカ・クリアウォーター市、友好都市中国・石家庄市との交流拡大を機軸といたしまして、市レベルでの交流はもとよりでありますが、市民団体などの皆様による国際交流の積極的な展開に大いに期待をいたしているところであります。 昨年開かれました「第八回
日本文化デザイン会議」を通じて、アメリカ・アスペン市との交流の機会を得られましたこともあり、今後一層国外にも目を向け、長野市としての役割を常に考え、時代の情勢を踏まえ、「コンベンション・シティ構想」の促進を初めとして、文化、経済交流を進め、海外に開かれた都市づくりの積極的な推進を図りつつ、国際都市としての発展に努めてまいりたいと存じます。 以上申し述べましたように、二十一世紀における本市の高齢化・情報化・国際化への対応につきましては、市政運営のあらゆる分野にわたって広範な施策の展開を必要といたしますことから、理想を高く掲げ、時代を先見した総合的なシステムの構築に取り組んでまいりたいと存じます。 三つとして、市民の皆様に信頼される市政の実現であります。長野市が「住んで幸せ」「語って誇れる」都市づくりのため、市民の皆様の声なき声を謙虚に受け止め、信頼される市政の実現を図ってまいりたいと存じます。 繊細な気配り、若々しい発想、そして創意、さわやかさ、たくましさをモットーに、より市民の皆様に親しまれる市役所、ふれあいあふれる市政を目指し、「気配り運動」を積極的に展開して、市職員一致し、意欲と情熱を持って都市間競争の激しい時代に、一歩一歩力強く着実に歩みを進め、長野市将来の発展に向かって全力を傾けて市民の皆様の信頼にお応えしてまいりたいと考えております。 次に、市政当面の課題につきまして、申し述べたいと存じます。四全総に掲げる、多
極分散型国土形成と一日交通圏拡大策からも、高速交通体系の整備は重要かつ緊急な課題として早期実現に努めてまいります。 まず、
北陸新幹線建設につきましては、議員の皆様を初め、関係の皆様の力強い御支援、御協力を賜りつつ、本格着工に向かって、幅広い運動を展開いたしてまいりましたが、財源問題や採算性から、建設の結論が先送りとなりました。 しかしながら、建設に向けての世論の高まりを受けて、政府自民党は建設費、需要予測、採算性などを総合的に勘案して、優先順位を決定し、順次着工するとの方針を定め、その検討を行う機関として、民間有識者も参加した「
整備新幹線建設促進検討委員会」を設け、本年八月を目途に結論を得ることになりましたことは、一昨年末の着工凍結解除・逐次着工の合意から、本格着工に向かって一歩前進したものと受け止めております。先のJR各社の最終報告によりますと、北陸新幹線については採算性が最も高いとされているところから、
優先着工順位獲得のため、長野県を初め、関係諸団体との緊密な連携のもとに、協力な運動を進めてまいりたいと存じますので、今後とも力強い御支援、御協力を心からお願い申し上げます。
高速自動車道整備について申し上げます。 まず、長野自動車道につきましては、来る三月五日に
松本インターチェンジまで開通し、
豊科インターチェンジについては、予定が二カ月ほど短縮され、八月には開通の運びであります。 豊科・更埴間につきましても、関係市町村において、用地取得、格差協議などを進めておりますほか、麻績村等においては、橋梁部分の工事が着手されております。 本市におきましては、昨年秋、塩崎地区において、工事用道路の建設に着手され、本年秋には本線工事の
稲荷山トンネルが着工されることになっており、いよいよ本格的な工事が進められることになります。 又、
塩崎地区関係皆様の御理解、御協力によりまして、格差協議が整い、一部用地買収の運びとなり、残る地区についても鋭意協議を重ねているところであります。
上信越自動車道につきましては、本市関係分の松代地区においては、用地測量が終了し、若穂地区では幅杭打設が進められており、関係の皆様の御理解、御協力を賜りつつ、諸般の協議を早期に終了いたし、本年中に用地買収を完了いたすべく、鋭意努力いたしてまいりたいと存じます。 昭和六十七年度(仮称)須坂インター・チェンジまでの開通に向かって積極的に取り組んでまいります。 又、
上信越自動車道の佐久・更埴間につきましては、先頃日本道路公団から路線発表が行われましたので、今後早期着工に向け、最善の努力をいたしてまいりたいと存じます。 なお、ヘリポートにつきましては、新年度は基本設計に取り組み、早期実現に努めてまいります。 市立小・中学校の過大規模校解消等について申し上げます。昨年十一月「長野市立小・中学校通学区域等改善研究委員会」の中間提言を頂き、教育委員会における事業計画に基づき、中学校の過大規模校の解消のため、新年度は用地の取得をいたしたいと存じます。 なお、本年三月末までには、最終提言が提出される予定となっておりますので、教育委員会の総合的な検討結果を尊重し、議員の皆様とも御相談いたし、過大規模校解消に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 千曲川流域下水道事業について申し上げます。 下流処理区につきましては、地元関係皆様の御理解、御協力を賜り、昨年十一月終末処理場の建設に着手され、昭和六十五年度から一部供用開始が予定されておりますことから、市としても更に管網の整備を積極的に進めてまいりたいと存じます。 上流処理区につきましては、計画の見直しが終了いたしましたことから、事業促進に向け、関係皆様の御理解、御協力を得るべく努力してまいりたいと考えております。 市民の皆様三千人アンケートの結果でも、ここ数年公共下水道の整備充実について要望が強く、生活環境の整備と信濃の清流を取り戻すため、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 東山魁夷画伯の美術館建設に伴う対応について申し上げます。 美術館建設の設計については、日本建築家協会の第一人者であります谷口吉生先生によりまして進められており、昭和六十三年度着工、六十五年春の開館に向け、準備されつつありますので、県と十分連携を図りながら、万全の対応を期してまいりたいと存じます。 本市といたしましても、これを機会に城山公園の諸施設の見直しについて、鋭意取組みをいたし、東山芸術を訪れる方々に快適な環境で鑑賞を頂けるよう、整備計画を策定して、本市を代表する公園として、その姿を整えるべく努力いたしてまいりたいと考えております。 同和行政推進について申し上げます。 本市は同和問題の一日も早い解決を図るため、部落解放都市宣言を行い、市民一人ひとりが差別をなくしていくことを共通の課題として、深く豊かな人間性の実現と明るく活力ある社会を目指し、同和行政を積極的に推進してまいりました。 昨年四月一日から新たな法律施行に伴い、長野市部落解放審議会に、今後の本市同和行政の在り方について諮問を申し上げ、十二月に答申を頂いたところであります。この答申を尊重し、その目的達成のため、同和行政の推進に一層努力してまいりたいと存じます。 地域活性化対策について申し上げます。 まず、都市再開発事業でありますが、市街地の再開発は商店街の近代化による商業活動の活性化を進めるとともに、住環境の整備を図り、土地の合理的活用と都市機能を促進する上からも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 又、将来の長野市の都市づくりのため、区画整理事業の促進や、生活に密着した道路網整備、公園、緑地事業についても万全を期してまいりたいと存じます。 活力ある地域づくり対策につきましては、地域の特性を生かした個性豊かな地域づくりを進めるべく、特色ある自然や伝統的文化・芸能の掘り起こし、更に産業の振興など、地域の皆様とともに力を合わせて、魅力ある地域創出と活性化について、積極的な対応策を講じ、活力あるふるさとづくりを促進してまいりたいと存じます。 次に、国の昭和六十三年度予算編成方針について申し上げます。 六十三年度政府予算案は、国際公約の内需拡大と財政再建の両立を目指し、積極型の予算が編成され、公共事業についてはNTT株式売却収入を活用するなどにより、前年度当初予算比二〇%増の高水準を確保し、一般会計予算額は対前年度比で二兆五千九百八十七億円増の五十六兆六千九百九十七億円となっております。 地方財政計画は、歳入歳出規模において五十七兆八千百九十八億円、対前年度比六・三%増としており、国の補助金カットの継続と、国民健康保険制度の見直しによる負担増については、地方交付税交付金の特例加算、地方たばこ消費税の税率引き上げ措置の延長や、地方債の増発によって収支の均衡を図っております。 さて、本市の新年度予算案について申し上げます。 昨年の我が国の経済は、円高の進行、内外金融市場の不安定な動きにもかかわらず、国民の皆様の英知と努力によって、物価は安定基調を維持しつつ、内需を中心に景気は回復から拡大に向かっています。 予算編成に当たりましては、このような景気の動向を踏まえ、収入の主力をなす市税は、全般にゆるやかな上昇傾向にありますことから、対前年度比七・五%を見込み、地方財政計画の六・一%を上回る税収見通しを立てた次第であります。 内容的には、昭和六十二年の税制改正によりまして、昭和六十三年から市民税個人分の減税による影響、その補てん処置として、県民税利子割の市町村への交付金制度の創設、土地の評価替えに伴う固定資産税、都市計画税の負担調整処置、たばこ消費税の税率の特例の適用期限の延長等により、税目ごとには若干の差異はありますが、総じて堅調に推移できる見通しであります。 一方、歳出面におきましては、経常的経費の極力節減と既存事業の見直しを進め、財政調整基金の活用を図りつつ、内需拡大の推進に努め、市政運営の三つの柱であります市民の皆様の要望への積極的な取組みと市長公約の具体化を進めますとともに、総合基本計画の実現を目指して、編成に臨んだところであります。 その結果、予算規模につきましては、本市の一般会計当初予算案といたしましては、初の七百億円台となります、七百二十九億一千万円の積極的予算案を編成いたしました。伸び率といたしましては、対前年度比六・五%となり、これは国の予算案の四・八%、地方財政計画の六・三%の伸び率を超える予算規模となっております。 又、景気浮揚と内需拡大策を積極的に図る上から、国や県事業の積極的導入を図りつつ、投資的経費については、地方財政計画による、対前年度比一一・〇%を上回ります一一・三%とし、特に市の単独事業につきましては、対前年度比一三・二%を確保する中で、財政運営の堅持に努めたところであります。 特別会計、企業会計につきましては、特別会計六会計で二百四十七億六千五百四十万円、企業会計四会計で二百七十一億百七十万円となり、それぞれの事業目的の推進を図ってまいることといたしました。 次に、主な施策と新規の事業について、順次申し上げます。 まず、福祉と健康について申し上げます。生きがいと思いやりの福祉社会の形成に当たりましては、社会的経済的に弱い立場にある高齢者や、身体に障害を持つ方々が自立して生活できる地域社会を実現し、一人ひとりの自助努力を基盤に、自立を支える体制づくりが重要でありますとともに、人生を健康で過ごすことは最高の幸せでありますことから、乳幼児から成人・高齢者の皆様の健康管理について、万全を期してまいりたいと存じます。 長寿社会における心身の健康と生きがいの増進、世代間の交流を図るため、南部地区に老人福祉センターを建設いたします。この老人福祉センターには、新しい試みとして、在宅の虚弱な老人の心身機能の向上と家族の負担軽減を図るため、デイ・サービスセンターを併設してまいります。 又、働く婦人の家も併設いたし、既存の勤労青少年ホームや、授産所と有機的な連携を図りつつ、福祉サービスの拠点として整備を進めてまいります。 在宅福祉の充実といたしましては、寝たきり老人、痴呆性老人及び障害者の皆様の介護料の一部引き上げと施設入浴、デイ・ホームの利用に当たって、寝台タクシーの利用料金の助成をいたすことといたしました。 又、人工透析患者の皆様に心身の苦痛を慰労、激励するために、新たに見舞金制度を導入いたします。 公的医療施設につきましては、先にも述べましたが、建設予定地は長野赤十字病院や、各厚生連病院などの基幹医療施設の立地現況を検討して、古里・柳原地区にわたる地籍を候補地として選定し、関係の皆様と協議を進めております。 保健センター建設につきましては、犀南地区に引き続き、北部地区に建設を行うこととしており、市民の皆様の健康づくりの拠点となる多目的施設として整えてまいります。乳幼児の各種検診から成人病予防対策につきましては、引き続き実施して、早期発見、早期治療に努めてまいりたいと存じます。 又、在宅の寝たきり老人を中心にした訪問指導事業を導入するほか、地域保険医療指導者育成事業を行うことといたし、脳血管疾患により、身体に障害を持つ方々の機能訓練についても、その拡充を図ってまいります。 国民健康保険事業につきましては、国保料の被保険者負担増の緩和策と、低所得世帯の負担軽減の拡大を図るとともに、福祉医療等の波及分に対する補てんを行ってまいります。 次に、生活環境の整備について申し上げます。環境保全につきましては、安全で快適な日常生活を営む上から、各種の廃棄物の適切な処理に努めてまいる必要があります。 不燃物の処理につきましては、関係の皆様の御理解、御協力を賜り小松原地区、天狗沢に二カ年計画で、最終処分場を建設いたしてまいります。 スパイクタイヤによる道路粉じんは、新しい都市型環境公害となっておりますことから、「ふれ愛ながのいきいきスタッドレスシティー」をキャッチフレーズに、啓発活動を推進いたしているところであり、今後もモニター制度や市民会議等を通して、市民世論の盛り上がりを醸成しつつ、脱スパイク運動を強力に展開してまいりたいと存じます。 公衆便所の整備につきましては、周辺の景観に溶け込んだ施設として、引き続き整備を進め、又、動物愛護精神を尊重いたしまして、愛玩動物専用焼却施設を建設いたしてまいります。 次に、産業の振興について申し上げます。 経済基盤の根幹をなします商工業の振興は、都市づくりの基盤を固め、就業の機会の創出、都市の活性化を促しますことから、積極的に推進策を講じてまいりたいと存じます。 中小企業の安定と活動の強化を促進するため、中小企業融資制度の貸付限度額の引き上げを行いますとともに、企業立地対策を進めますほか、事業所設置事業補助、高度化事業補助等を継続実施し、又、製品の販路拡大のため、産業フェスティバルを開催いたしたいと存じます。 商店街環境整備事業補助制度につきましても、引き続き活性化に努めてまいります。本市の優れた景観と人々のふれあいの場づくりとして、自然と調和したリゾート地としての整備を進めるとともに、ふるさと長野を代表する「まつり」や、各種イベントを開催し、交流の場の醸成に努めてまいります。 施設の整備については、コンベンションホールの基本構想を検討いたすほか、自然に親しみつつ、音楽などの芸術・文化活動の場として、(仮称)ハイランドホール飯綱の建設を行うことといたしております。 かねてから建設が進められておりました市場団地については、本年四月から流通拠点として面目を一新し、営業が開始されることになります。この間、諸般にわたり御配慮を賜りました関係の皆様に心から御礼を申し上げます。物資供給の場として、市民の皆様の期待に十分応えられるよう、今後も努力いたしてまいりたいと存じます。 次に、農業振興について申し上げます。 農業を取り巻く環境は、一段と厳しさを増しつつある現在、農業基盤整備事業を推進いたし、経営安定のための振興対策に積極的に取り組み、産業としての農業の確立に努めてまいります。 バイオテクノロジーによる家畜の受精卵移殖、無病苗導入によるぶどう園展示圃の設置、いちご無病苗導入事業などについて補助いたしてまいりますほか、山間畑作地域における施設野菜類の生産力向上を図るため、ハウス施設モデル展示事業に助成をいたしてまいります。 中核農業者を中心に、兼業農家及び高齢者農家の農作業の受委託を推進し、生産性向上と中核農業者による営農生産組織の育成を図るため、助成をいたしてまいります。 農地等の洪水時における湛水防除を図るため、既設排水機場の整備を図り、又ため池の決壊による災害を未然に防止するため、ため池の健康診断を実施し、基礎資料の作成をいたします。 森林活用診断事業といたしましては、長野市林業振興地区整備計画に沿って、森林の総合活用計画を策定いたしてまいります。 松くい虫防除対策につきましては、その駆除と予防について、積極的な取り組みを進めてまいりますほか、被害の早期発見と拡散防止のため、特別監視員制度の充実を図り、緑の保全に万全を期してまいりたいと存じます。 次に、生活基盤の整備について申し上げます。 快適な都市基盤整備は、健全な都市発展を図る上から、将来のあるべき姿を描き、推進を図っていくことが必要であります。渋滞解消対策でありますが、国道十八号の篠ノ井バイパス四車線化工事を初めとして、十九号、四〇六号などの整備については、建設省及び長野県において促進が図られておりますほか、丹波島小市線につきましては、裾花新橋建設の早期着工に向かって鋭意努力をいたしてまいりたいと存じます。 都市計画街路事業については、ターミナル南通り、県庁大門町線、長野駅東口線及び東豊線を初めとして、北長野通りなどの改良事業を継続して実施し、又、幹線道路整備事業といたしましては、東西道路としての五明西寺尾線、古牧朝陽線の新規建設に着手いたしてまいります。 なお、市制九十周年を機に、都市づくり市民アイデアの募集をいたし、国際化に対応して、道路表示はローマ字を併記した、親しみやすい標識とする御提案を、優秀賞として決定させて頂き、早速事業化に着手いたしてまいります。 都市生活に憩いと安らぎの場づくりとして進めております、公園・緑地の整備につきましては、昭和の森公園を初め、美和公園などの整備に取り組み、都市空間の創出に努力いたしてまいります。 都市整備の基本として、各般にわたる計画を進めるために、城山公園基本計画、淡水魚水族館基本設計、都市景観策定マニュアルの作成を初め、一九九八年冬季オリッピック関連の道路計画及び施設建設について、基本計画の作成に着手いたします。 長野駅東口地域整備事業につきましては、関係の皆様による街づくり研究会の御意見を踏まえ、地域の特徴ある街づくりの基本構想の作成を進めてまいりたいと存じます。 土地区画整理事業につきましては、松岡地区を初め、三本柳、稲田徳間、中俣、神明広田地区の区画整理事業等を積極的に支援いたしてまいります。 雨水対策につきましては、市街地やその周辺での浸水被害を未然に防止するため、河川の改修、都市下水路及び公共下水道による幹線雨水路の整備、校庭等を利用した雨水調整池の新設に取り組んでまいります。 公営住宅建設事業につきましては、宇木団地の建替事業を継続実施し、「ゆとり」「快適」など、心の充足を求める市民の皆様の要望に応え、質的向上を図り、安心して暮らすことの出来る住宅建設を進めてまいります。 市街地再開発事業につきましては、北長野駅前B三地区の事業の推進を図りますとともに、優良再開発として問御所地区など三カ所についても継続して事業を進めますほか、銀座A地区については、新年度事業推進計画を策定してまいります。 次に、教育の充実と文化・スポーツについて申し上げます。 魅力ある都市づくりや活力の原動力は、市民の皆様が、教育・文化・スポーツなどの活動に生き生き躍動する中からつくり出されるものと考えております。 学校教育につきましては、教育指導を更に充実するため、現役指導主事の一名増員を図り、三名といたしました。 又、青少年を取り巻く諸問題につきましては、地域と学校がより密接な連携を図りつつ、健全育成に取り組むための連携事業を積極的に進めてまいりたいと存じます。 施設の整備につきましては、先にも申し述べました新設中学校用地の取得を行ってまいりますほか、校舎、屋内運動場の建設等を引き続き実施いたしてまいります。 特に中学校については、格技室の建設を進めることとし、新年度は柳町中学校に設置いたします。 地域公民館は、地域の皆様の交流・研修の場として、日常生活に密着した施設であり、建設に伴う負担の軽減を図るため、建設費の補助を引き上げることといたしました。 善光寺を初め、松代地区における各種史跡、文化財の保存整備を、又、社会体育館など体育スポーツ施設につきましても整備を進めてまいります。 次に、災害対策について申し上げます。 市民の皆様の生命・財産を災害から守り、安心して日常生活を過ごすことの出来る安全な都市づくりを推進してまいりたいと存じます。 本市の自然社会条件を調査して、地域防災計画の見直しのため、昭和六十一年度から四カ年の継続事業として実施いたしております、防災地図及び地域防災計画策定事業につきましては、新年度防災基礎調査、防災アセスメント等を行うことといたしておりますほか、災害などの的確な情報伝達システムの構築のため、昭和六十一年度から進めております、同報無線設置事業につきましては、前年度に引き続いて、戸別受信機等の設置を進め、情報伝達について万全を期してまいりたいと存じます。 防災知識の向上を図るため、火災・地震・風水害などの心がけを体験・学習する施設として、防災センターの建設をし、又、災害に弱い高齢者、寝たきり老人等を火災から守るため、訪問事業を行い、出火防止や避難対策に万全を期してまいりたいと存じます。 又、昭和六十年七月二十六日発生した地附山地滑り災害を教訓として、市民の皆様の防災意識の高揚と防災対策の推進を図るため、防災基金の設置を行うことといたしました。 消防設備につきましては、消防署等適正配置計画に基づいて、柳原分署移転に伴う用地取得を初め、消防車両、機械器具の整備充実を図ってまいります。 次に、水道事業の整備について申し上げます。 水道は市民の皆様の日常生活に不可欠な施設であります。又、社会・経済活動を支える重要基幹施設であります。清浄な水を常に安定して供給することに努め、今後の水需要に即応出来るよう、施設の拡充、強化を図ってまいりたいと存じます。 施設整備として、昭和六十一年度から進めております夏目ケ原浄水場拡張事業を継続実施するほか、
上信越自動車道のルート上となる道島浄水場移転新築事業を、二カ年継続で実施いたしてまいります。 又、出水不良、漏水防止のため、配水管網の整備、並びに石綿管の積極的解消を進めてまいります。 続いて、下水道事業について申し上げます。生活環境の向上を図り、住み良い街づくりの施策として、終末処理場の施設整備を初め、管網の整備を積極的に進めてまいります。 次に、その他の事業についてでありますが、庁舎等整備事業につきましては、文化施設建設基金の積立を継続して行うほか、昭和六十二年度から建設に着手いたしました松代の市民会館について、地域景観との融合と文化、芸術活動の場として、特徴ある施設の建設に努めてまいります。 支所改築につきましては、松代・川中島及び若穂各支所について、市民の皆様に親しまれる庁舎として建設をいたしてまいりたいと存じます。 市行政機構につきましては、行政需要に対応して、有機的に機能するよう絶えず見直しを行うとともに、事務処理OA化についても、整備・充実を図りつつ、即時性、多様化に対処いたしてまいりたいと存じます。 以上、私の市政運営の基本について、申し述べてまいりましたが、冒頭申し上げましたように、本年からの十年間は、我が長野市の二十一世紀における基盤を築く重要な時代であると深く思いをいたし、自ら汗を流し、市民の皆様とともに考え、ともに歩み、ともに努力いたしてまいりたいと存じます。 私共の長野市の優れた自然と環境を大切にし、先人から受け継いだ伝統と文化を守り育て、ここに住んでいることを誇りに思い、平穏に日々を過ごせる我が長野市を作り上げることが私共の責務であり、二十一世紀へのかけ橋としての役割でもあります。 私をはじめ、職員心を一つにいたしまして、市民の皆様の負託と信頼にお応えすべく、懸命の努力をいたしてまいりたいと存じますので、格別の御指導、御協力を心からお願い申し上げます。 本議会に提出いたしました案件は、昭和六十三年度長野市一般会計予算案ほか四十五件、専決処分の報告承認を求めることについて三件、報告三件、諮問一件であります。 詳細につきましては、助役並びに教育長、
公営企業管理者及び各部長から御説明申し上げますので、何とぞ、十分な御審議を賜り、御決定下さるようお願い申し上げます。
○議長(今井良雄君) 総務部長清水君。 (総務部長 清水営一君 登壇)
◎総務部長(清水営一君) 私から、議案第一号昭和六十三年度長野市一般会計予算のうち、総務部、議会及び各行政委員会所管の内容につきまして御説明を申し上げます。 まず、予算説明書中四十七ページを御覧頂きたいと存じます。 第一款議会費について御説明を申し上げます。 議会費の総額は五億一千四百七十六万六千円でございまして、これは議会の活動に要する諸経費を計上したものであります。 次に、五十一ページでございますが、第二款総務費九十四億八千八百万七千円でございますが、このうち所管の各項目につきまして、順を追って御説明を申し上げます。 第一項総務管理費七十九億八千七百三十九万五千円のうち、第一目一般管理費三十八億一千三百八十万六千円は三役を初め、他の費目支弁の一部職員を除いた総務部、企画調整部、財政部、各支所及び会計課等に係る職員の人件費並びに一般管理経費を計上したものであります。 第二目広聴広報費七千二百十四万四千円のうち、総務部所管分七千八十四万四千円は各種市民会議等の広聴活動並びに「広報ながの」「点字広報」の発行配布及び新聞・テレビ・ラジオによる市政の広報活動、情報公開制度及び個人情報保護対策並びに行政資料コーナーに要する経費であります。 第三目を飛びまして、五十五ページでございますが、第四目会計管理費九百十一万六千円は会計課の事務執行に要する経費でございまして、決算書の印刷及び庁用備品の修繕料並びに収入証紙売捌手数料等であります。 第五目財産管理費二十五億三千二百五十万八千円のうち、総務部所管分、十八億四千四百八十二万二千円は、松代市民会館・支所庁舎・若穂支所及び川中島支所各庁舎の建設事業費、並びに市制九十周年記念文化施設建設基金の積立金及びその他庁舎の維持管理費を計上いたしたものであります。 第六目市民会館管理費七千八百三十九万三千円は、長野市民会館の管理運営費及びその他施設整備費を計上いたしたものであります。 第七目を飛びまして、五十九ページでございますが、第八目企画費三億一千七百十六万九千円のうち、総務部所管分七十七万二千円は政策審議室の事務執行に要する経費であります。 第九目行政連絡費七千五百六十三万六千円は支所及び連絡所等における住民との行政活動に要する経費並びに区長連絡事務費及び区長会交付金等であります。 第十目公平委員会費八十一万六千円は公平委員会の事務執行に要する経費でございます。 第十一目恩給及び退職年金費二千六百五十五万六千円は旧制度のもとで退職した職員に係る退職年金及びその遺族年金であります。 第十二目住居表示整備費一千七百八十八万三千円は、中御所地区における住居表示の実施計画を進めるために要する経費であります。 第十三目を飛びまして、六十五ページでございますが、第十四目災害対策費四億七千二百五十九万八千円のうち総務部所管分一億六千七十一万五千円は災害の未然防止に対処するための防災地図の作成、防災意識の啓発、同報無線の設置及び災害緊急対策並びに防災基金の設置に要する経費でございます。 第十五目職員研修費三千八百二十九万三千円は、職員研修の充実を図るための経費であります。 第十六目電算推進費三億一千三十七万六千円は、電子計算組織の運用及びシステム開発並びにOA化に要する経費であります。第十七目諸費一億二千六百三十二万九千円のうち総務部所管分五千九百四十万六千円は、防犯協会に対する負担金を初め、防犯灯設置並びに電気料補助、有線放送電話共同施設、私学振興等に対する補助金であります。 次に、七十四ページでございますが、第四項選挙費七千九百六十一万五千円は選挙管理委員会の事務執行及び選挙の常時啓発に要する経費のほか、本年度執行されます県知事選挙に要する経費であります。 次に、第五項を飛びまして、七十九ページでございますが、第六項監査委員費四千二百二十六万八千円は、監査委員の事務執行に要する経費を計上いたしたものであります。 次に、薄い方の予算書の十五ページを御覧頂きたいと存じます。 第二表の債務負担行為の一につきましては、若穂支所庁舎改築事業についての限度額二億七千万円、二につきましては、長野市地域防災計画策定事業についての限度額四千万円のそれぞれ債務負担行為の設定をお願いするものでございます。 以上で説明を終わります。 何とぞよろしく御審議の上、御決定下さいますようお願いを申し上げる次第でございます。
○議長(今井良雄君) 企画調整部長宮尾君。 (企画調整部長 宮尾豊美君 登壇)
◎企画調整部長(宮尾豊美君) 私から、議案第一号昭和六十三年度長野市一般会計予算のうち、企画調整部所管の内容につきまして御説明を申し上げます。 まず、予算説明書の五十九ページを御覧頂きたいと存じます。 第二款総務費第一項総務管理費第八目企画費三億一千七百十六万九千円のうち、企画調整部所管分は三億一千六百三十九万七千円で、市行政の基本的事項に関する企画調査を初め、中央自動車道長野線、関越自動車道上越線と北陸新幹線などの建設促進のための経費及び大学整備基金積立金、長野空港・ヘリポート立地調査、地域活性化対策事業、又、長野地域広域行政事務組合に対する総務管理費負担金等の経費並びに市施工に係る建設工事の検査に要する経費でございます。 次に、第九目から第十二目まで飛びまして、六十三ページを御覧頂きたいと存じます。 第十三目交通対策費三千五百四万七千円は、交通安全知識の普及啓発及び生活バス路線の維持に要する経費を初め、交通総量抑制事業、道路交通秩序維持のための交通環境の諸整備、自転車等の秩序ある利用促進事業に要する経費でございます。 次に、七十七ページをお開き頂きたいと存じます。 第五項統計調査費四千七百七十万五千円は統計事務職員の人件費、商業統計調査、住宅統計調査を初めとする各種指定統計調査並びに自主統計の調査事務に要する経費でございます。 次に、薄い方の予算書の十五ページを御覧頂きたいと存じます。 第二表の債務負担行為の三は、高速道代替宅地及び代替農地の取得資金に対する利子補給金について、限度額一千二十万一千円の債務負担行為の設定をお願いするものでございます。 以上で説明を終わります。 何とぞよろしく御審議の上、御決定下さいますようお願い申し上げます。
○議長(今井良雄君) 財政部長奥元君。 (財政部長 奥元護君 登壇)
◎財政部長(奥元護君) 私から、議案第一号昭和六十三年度長野市一般会計予算のうち、財政部所管の予算につきまして御説明申し上げます。 初めに、予算説明書の五十一ページをお開き頂きたいと存じます。 第二款総務費第一項総務管理費第一目一般管理費三十八億一千三百八十万六千円のうち、財政部所管は一千五百四十三万四千円でありまして、契約事務に要する経費、庁用払出消耗品費及び印刷製本費が主なものでございます。 次に、五十五ページをお開き頂きたいと存じます。 第三目財政管理費五百八万八千円は予算書等の印刷製本費が主なものでございます。 次に、第五目財産管理費二十五億三千二百五十万八千円のうち、財政部所管は六億八千七百六十八万六千円でありまして、市有財産の登記事務及び普通財産の維持管理費並びに建物、自動車等に係る保険の掛金と財政調整基金、減債基金、土地開発基金、緑の基金の運用により生じる利子の積立金が主なものであります。 次に、五十八ページをお開き頂きたいと存じます。 第七目車両管理費は五千五百六十三万七千円で、市有一般車両等の維持管理費及び車両の更新に要する経費並びに自動車借料等であります。 次に、六十九ページをお開き頂きたいと存じます。 第十七目諸費一億二千六百三十二万九千円のうち、財政部所管は六千六百九十二万三千円でありまして、市税還付金及び還付加算金等が主なものであります。 次に、第二項徴税費九億四千五百三十三万二千円は市税の賦課徴収に要する経費でありまして、人件費、納期前納入報奨金、賦課徴収等に係る電算委託料が主なものであります。 次に、大きく飛びまして二百四十三ページをお開き頂きたいと存じます。 第十二款公債費は五十九億七千五百八十二万六千円でありまして、市債の元利償還金五十九億二百九十万六千円及び一時借入金利子六千七百万円並びに市債借入れに伴う元利償還金等の支払い手数料、市債償還事務電算委託料等五百九十二万円であります。 次に、二百四十五ページの第十三款予備費一億円は、緊急時のやむを得ない支出に備えるものであります。 以上で財政部所管の歳出の内容について説明を終わります。 次に、歳入について御説明申し上げます。 なお、歳入の内容が各部にわたりますので、私から一括御説明申し上げます。まず六ページをお開き頂きたいと存じます。 歳入の第一款市税は、四百七億五千二百二十万円で、昭和六十三年度適用の改正済み税制と今国会に提案されております税制改正の影響及び地方財政計画並びに今後の経済社会情勢を勘案いたしまして、前年度当初予算に対し七・五%増を見込み計上いたしました。 続いて各税目ごとに御説明申し上げます。 個人市民税につきましては、税制改正による所得割の税率構造の改正、基礎控除、配偶者控除及び扶養控除の引き上げ、又、配偶者特別控除が創設されたこと等を考慮して、百四十三億三千五百九十万円を見込み計上いたしました。 法人市民税につきましては、経済情勢等を勘案して七十四億一千八十万円を計上いたしました。 固定資産税につきましては、昭和六十三年度は土地家屋に係る三年ごとの評価替えの年度に当たりますが、土地については税負担の増を緩和するための負担調整措置に一・〇五倍の段階が増設さたこと及び地目変換を勘案し、家屋については、新増築の増加分と在来分家屋の評価替えによる減価を考慮して、前年度当初予算に対して五・九%増を見込み、百二十四億六千六百五十万円を計上いたしました。 市たばこ消費税につきましては、従量税に係る税率の特例措置の延長を考慮して十五億三千五百四十万円を見込み計上いたしました。 次に、その他の税といたしましては、軽自動車税二億九千二百四十万円、電気税十億三千四百万円、ガス税二千四百二十万円、木材引取税三十万円、特別土地保有税二千六百十万円、商品切手発行税四千六百万円、入湯税七百三十万円、事業所税十二億六千六百十万円及び都市計画税二十三億七百二十万円を見込み計上いたしました。 第二款地方譲与税は、五億九千四百九十万円で前年度当初予算に対し、四・〇%増を見込み計上いたしました。 第三款利子割交付金は本年度から創設され、地方税法等の改正により、預貯金及び金融類似商品収益利子等に対する課税のうち、本市へ交付されます額を見込み、三億五百七十万円計上いたしました。 第四款娯楽施設利用税交付金は、県税の娯楽施設利用税のうち本市へ交付されますものを見込み、五千八百三十万円計上いたしました。 第五款自動車取得税交付金は県税である自動車取得税のうち本市へ交付されますものを見込み、四億七千三百万円計上いたしました。 第六款地方交付税は二十六億円計上いたしました。 普通交付税では本市における税収入の伸び及び基準財政需要額等を考慮いたしまして、前年度当初予算比一七・六%減の二一億円及び特別交付税五億円を見込み計上いたしました。 第七款交通安全対策特別交付金は、交通反則金の交付見込み額九千二百万円計上いたしました。 第八款分担金及び負担金は二十一億三千二百七十万円であります。 民生費負担金は保育所入所費負担金十三億八千百五十三万六千円及び老人福祉施設入所費負担金一億七千五十三万三千円が主なものであります。 農林業費負担金四億五千三百二十七万四千円は、融資事業、土地改良事業、林道事業及び林業構造改善事業等に係る負担金収入であります。 土木費負担金一千八百二十二万一千円は、街路事業受益者負担金及び長野大通り共同溝の管理に係る企業者負担金であります。 第九款使用料及び手数料は二十四億六千六百九十三万二千円を見込み計上いたしました。まず、使用料十二億九百二十九万七千円は、公共施設の使用料等でありまして、受益者負担の適正化を図るため、デイ・サービスセンター使用料、大峰城使用料、温湯温泉市民センター使用料、青少年錬成センター使用料、高等学校入学料など改正を予定するもの及び市民会館、保健保養訓練センター、スキーリフト、道路占用、市営住宅、体育施設などの使用料が主なものであります。 手数料は十二億五千七百六十三万五千円で、戸籍及び税関係の諸証明並びにじん芥処理、し尿処理、建築確認等に係る手数料収入が主なものであります。 第十款国庫支出金は五十八億七千三百十六万八千円を見込み計上いたしました。 第一項国庫負担金は、二十八億三千五百四十八万一千円で身体障害者、精神薄弱者、児童老人の福祉に係る措置費並びに生活保護費等の民生費国庫負担金二十五億六千六百三十二万六千円、老人保健事業に係る衛生費国庫負担金六千四百五十九万七千円、小・中学校の増改築事業に係る教育費国庫負担金二億四百五十五万八千円等であります。 第二項国庫補助金は二十八億九千三百十五万七千円でありまして、民生費国庫補助金では、部落解放事業費、幼稚園就園奨励費等二億三千五百十八万九千円であります。 衛生費国庫補助金は一億七千四百五十八万四千円でありまして、保健活動費、保健センター整備費、廃棄物処理施設整備費等に係るものであります。 労働費国庫補助金六千二百五十五万三千円は、失業対策事業費及び働く婦人の家建設費等に係るものであります。 土木費国庫補助金は二十一億二千七十一万八千円で道路改良費、交通安全施設整備費、準用河川改修費、街路、公園緑地、都市下水路整備費及び住宅建設事業費並びに市街地再開発事業費等に係るものであります。 消防費国庫補助金一千七万二千円は消防施設整備費に係るものであります。 教育費国庫補助金二億九千四万一千円の主なものは、小・中学校における児童生徒就学奨励費、大規模改修費、学校水泳プール建設費、文化財保護事業費及び史跡等保存事業費並びに社会体育館建設事業費に係るもの等であります。 第三項国庫委託金一億四千四百五十三万円は基礎年金及び福祉年金事務並びに児童手当支給事務等国からの委託事務に係る収入を見込み計上いたしました。 第十一款県支出金は、二十四億一千六百四万四千円であります。 第一項県負担金四億八千八百五十一万六千円は社会福祉費、児童福祉費、老人福祉費、生活保護費及び老人保健事業費等に係るものであります。 第二項県補助金は、十二億八千九百三十七万二千円であります。主なものとしましては、民生費県補助金四億二千二百七十六万四千円、衛生費県補助金四千八百九十万五千円、農林業費県補助金五億四千八百六十二万四千円、土木費県補助金一億四千五百六十八万四千円及び教育費県補助金七千八百八十四万八千円であります。 第三項県委託金は、六億三千八百十五万六千円で、県民税徴収、統計調査及び県知事選挙等県からの委託事務に係るものを見込み計上いたしました。 第十二款財産収入十三億五千九百四十六万六千円は財政調整基金、減債基金等から生じる利子などの財産運用収入八億八千五百四十七万五千円及び土地建物などの財産売払収入四億七千三百九十九万一千円を見込んだものであります。 第十三款寄附金は、篤志家からの寄附金二千四百六十一万二千円を見込んだものであります。 第十四款繰入金は、十五億七千五百二十九万一千円であります。主なものは、財政調整基金七億円、土地開発基金四億円及び庁舎建設基金四億五千万円でありまして、庁舎建設基金は松代支所、川中島支所及び若穂支所庁舎改築費の財源として予定しているものであります。 第十五款繰越金一億円は、六十二年度からの繰越剰余金を予定するものであります。 第十六款諸収入は六十二億一千二百三十八万七千円でありまして、その主なものは労働金庫貸付預託金収入五億五千万円、中小企業振興資金貸付預託金収入四十億六千万円、住宅建設基金貸付預託金収入四億七千六百二十七万七千円、道路復旧受託事業収入三億八百十二万円であります。 第十七款市債五十八億七千三百三十万円は建設事業費に充てるものでありまして、その主なものは、民生債一億九千二百八十万円、衛生債六億四千九百九十万円、農林業債二億六千三百五十万円及び土木債二十五億四千五百二十万円並びに教育債七億二千六百三十万円であります。 次に、薄い方の予算書の三ページをお開き頂きたいと存じます。 第三条に定める地方債につきましては、二十ページの第三表地方債のとおりでありまして、総務管理施設整備事業のほか、十七事業に充当するため、それぞれ記載のとおりの限度額、起債の方法、利率及び償還の方法で市債の借り入れを予定するものであります。 次に、三ページに戻りまして、第四条の一時借入金の最高限度額につきましては、前年度と同額の四十億円をお願いするものであります。 次に、第五条歳出予算の流用につきましては、給料、職員手当等及び共済費に係る予算額に過不足が生じた場合における同一款内での流用をお認め頂きたくお願いするものであります。 以上で財政部所管の一般会計予算の説明を終わります。 次に、薄い方の四十九ページをお開き頂きたいと存じます。 議案第六号昭和六十三年度長野市職員貯蓄金管理特別会計予算につきまして御説明申し上げます。 歳入歳出予算の総額はそれぞれ一億九百五十万円であります。 歳入では、事業収入一千八十万円及び前年度からの繰越金九千八百七十万円を見込み計上いたしました。 歳出では第一款事業費で中途解約による払戻金一千万円及び支払利子五百九十万円を予定するものであります。 第二款予備費は九千三百六十万円を計上いたしました。 引き続きまして、別冊の議案第十二号昭和六十三年度長野市松代財産区特別会計予算につきまして御説明申し上げます。 歳入歳出予算の総額は、それぞれ四百九十二万四千円でありまして、歳出は経常的経費八十三万八千円と財産維持管理のための経費二百九十八万六千円がその主なものであります。 歳入は、土地貸付料などの財産収入二百三十万一千円と前年度からの繰越金二百五十二万二千円が主なものであります。 次に、議案第十三号昭和六十三年度長野市豊栄財産区特別会計予算は、それぞれ歳入歳出七万五千円で、歳出は財産区運営の経常的経費で、歳入は土地貸付収入などであります。 次に、議案第十四号昭和六十三年度長野市西寺尾本郷財産区特別会計予算は、歳入歳出それぞれ十九万円で、歳出は財産区運営のための経常的経費で、歳入は土地貸付収入六万五千円と前年度からの繰越金十一万三千円などであります。 次に、議案第十五号昭和六十三年度長野市今井財産区特別会計予算は、歳入歳出それぞれ六十万八千円でありまして、歳出の主なるものは、財産区運営のための経常的経費十二万四千円と造林事業のための経費四十七万四千円などであります。 歳入では土地貸付などの財産収入四十八万三千円と前年度からの繰越金十万五千円などであります。 最後に議案第十六号昭和六十三年度長野市更北財産区特別会計予算につきまして御説明申し上げます。 歳入歳出予算の総額はそれぞれ十九万円でありまして、歳出の主なものは財産区運営のための経常的経費十二万七千円と財産維持管理のための経費三万六千円などであります。 歳入は、土地貸付などの財産収入十四万一千円と繰越金四万六千円などであります。 以上で説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議の上、御決定のほどお願い申し上げます。
○議長(今井良雄君) 生活部長岡田君。 (生活部長 岡田岩男君 登壇)
◎生活部長(岡田岩男君) 私から、議案第一号昭和六十三年度長野市一般会計予算のうち、生活部所管の内容並びに議案第二号昭和六十三年度長野市葬儀公営特別会計、議案第三号昭和六十三年度長野市国民健康保険特別会計及び議案第四号昭和六十三年度長野市交通災害等共済事業特別会計の各予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計予算説明書中五十三ページでございます。 第二款総務費第一項総務管理費第二目広聴広報費中、報償費六万円、需用費十万円、委託料百十万円及び備品購入費の四万円の合計百三十万円については、生活部所管の市民法律相談事業に係る経費でございます。 次に、七十二ページでございますが、第二款総務費第三項戸籍住民基本台帳費三億八千五百六十九万二千円は戸籍・住民基本台帳及び印鑑登録事務等に要する人件費、物件費が主でございますが、この中には年々増加する除籍簿等の帳簿を収納する移動式書架の費用とベルトコンベヤー一基を取替え設置する費用合わせて三百万円などを計上しております。 次に、八十五ページでございますが、第三款民生費第一項社会福祉費中、生活部所管の第三目国民年金費一億六千七百六万五千円は国民年金事務に必要な関係職員の人件費及び物件費でございまして、その主なるものは、被保険者の加入促進、保険料の徴収、年金の給付及び年金制度の普及啓発等に要する経費でございます。 次に、百三ページでございますが、第四款衛生費のうち生活部所管の二十三億九千九百三十六万円について御説明申し上げます。 第一項保健衛生費第一目保健衛生総務費十八億五千二百三十五万三千円の主なるものは、関係職員の人件費と長野市急病センター運営費二千五百六十五万五千円、救急医療体制の円滑な運営を図るための急患医療補助金等五千百四十七万四千円、市民病院建設基金の積立金十二億一千九百九万五千円、保健保養訓練センター維持管理費二千六百七十一万円、保健保養訓練センターに加え、新たに長野市障害者福祉センター内に開設いたします機能訓練事業費四百七十三万五千円等のほか、長野市公的医療施設の建設に向けての審議会運営に伴う費用三百四十四万円、医療施設建設事務局の設置並びに各種資料収集調査等の費用五千三百三十六万八千円、市民の健康づくりを推進するための拠点として、国、県の補助を受けて、対人保健サービスを総合的に行う保健センターを北部に建設する事業費として二億五千二百十八万五千円を計上いたしました。 又、市民の健康を守る事業推進のため、積極的な協力を得ております保健補導員会、医師会、歯科医師会等に対する事業補助金、看護婦確保のための医師会附属看護学院に対する運営費補助金、厚生連松代病院、新町病院の増改築費補助金、更級医師会、歯科医師会館新築工事等の補助に要する経費九千八百三十八万六千円でございます。 第二目伝染病予防費一千七百七十七万四千円は、長野地域広域病院改築事業負担金一千七百三十一万二千円と伝染病発生等の際の防疫に要する経費でございます。 第三目予防接種費九千七百九十万六千円は、予防接種法に基づくポリオほか七種類の予防接種に要する経費でございます。 第四目結核予防費四千三百二万一千円は、結核予防法に基づく乳幼児、一般住民及び小・中学校における予防接種とレントゲン検診に要する経費でございます。 第五目成人病予防費二億二千八百六十四万六千円の主なるものは、老人保健法による市民健康診査事業に要する経費及び心電図検査事業、胃検診のほか各種保健事業に要する経費一億五千三百二十九万五千円、乳房検診、肺がん検診、子宮がん検診並びに大腸がん検診事業に要する経費六千四百七十六万一千円と、本年度から寝たきり老人、独居老人の家庭訪問指導を実施するに要する経費一千五十九万円でございます。 第六目母子保健費八百六十二万六千円の主なものは、一歳六カ月児健康診査事業四百八十九万二千円、母子関係改善対策として、母と子の健康教室事業、妊産婦、乳幼児相談事業並びに栄養強化等に要する経費三百七十三万四千円を計上いたしました。本年度から新たに新生児訪問事業に要する経費として六十七万円を計上いたしました。 第七目保健婦設置費一億五千百四万二千円は、保健婦の人件費及び保健衛生予防活動を実施するための経費でございます。新たに本年度から地域に根ざした保健活動のリーダーを養成する地域保健医療指導者育成事業に要する経費六十六万八千円を計上しております。 次に、百五十三ページでございますが、第七款商工観光費第一項商工費中、生活部所管の第六目消費者保護対策費四千百七十九万五千円の主なものは関係職員の人件費のほか、悪質商法から市民の被害を防止することを主眼にした消費者保護啓発のための経費と生鮮食料品の価格安定を目指した水産物、食肉の小売店育成事業に要する経費でございます。 次に、二百六十七ページでございますが、議案第二号昭和六十三年度長野市葬儀公営特別会計予算について、御説明申し上げます。 まず、歳出から申し上げます。 第一款総務費七千五百六十五万八千円は、葬儀事業関係職員の人件費及び財産管理に要する経費でございます。 第二款斎場葬儀費四千七百二十五万二千円は大峰斎場の火葬炉の改修工事及び大峰・松代斎場並びに葬祭具の管理運営に要する経費でございます。 第三款公債費五百三十九万円は松代斎場待合室の市債償還金でございます。 第四款予備費は十万円を計上いたしました。 次に歳入について申し上げます。 第一款事業収入六千八百七十六万八千円は、斎場及び葬祭用具の使用料を見込み計上いたしたものでございます。 第三款繰入金四千六百五十五万三千円は葬祭事業の一部を補てんするため、一般会計から繰入れをお願いするものでございます。 第六款市債一千百九十万円は大峰斎場火葬炉改修工事費に充てるものでございます。 そのほか第二款財産収入二十八万八千円、第四款繰越金一万円、第五款諸収入八十八万一千円を見込み計上いたしまして、歳入歳出予算の均衡を図ったものでございます。 次に、二百八十七ページでございます。議案第三号昭和六十三年度長野市国民健康保険特別会計予算について御説明申し上げます。 本会計の予算総額は百十六億二千六百三十万円で、このうち事業勘定会計予算は百十五億七千五百四十万円、直診勘定会計の予算は五千九十万円でございます。 まず事業勘定について申し上げますが、予算総額は前年度当初予算に比較して九・九六%の増でございます。 次に、歳出について申し上げます。 第一款総務費二億七千五百九十七万四千円は、関係職員の人件費、物件費等管理運営に要する経費でございます。 第二款保険給付費八十四億三千百十五万六千円は、主として一般並びに退職被保険者の医療費支給に要する費用でございます。 第三款老人保健拠出金二十六億六千三百七十七万四千円は、老人保健法の医療費等に要する費用の拠出金でございます。 第四款共同事業拠出金三千八百三万円は、高額医療費の共同事業等に要する費用の拠出金でございます。 第五款保健施設費七千六百十万三千円は、主として健康づくり推進事業に要する諸経費でございます。 第六款積立金一千五百八十四万八千円は、支払準備基金の積立に要する費用でございます。 第七款諸支出金二千四百五十一万五千円は、主として直診勘定繰出金でございます。 第八款予備費五千万円は、保険給付等のやむを得ない支出に備えるものでございます。 次に、歳入について申し上げます。 第一款国民健康保険料五十七億二千八百十九万円は、歳入総額の四九・四%に当たりますが、このうち現年度分は五十五億四千九百八十四万四千円を見込み計上いたしました。 第三款国庫支出金三十六億一千百六十万三千円は、歳入総額の三一・二%に当たり、事務費負担金、老人保健医療費負担金、助産費補助金、財政調整交付金等で、それぞれ国の交付基準に基づいて見込み計上いたしました。 第四款療養給付費交付金十三億六千三百四十一万九千円は、退職者医療制度による被用者保険から拠出される交付金を見込み計上いたしました。 第七款繰入金六億九千七十一万二千円のうち、二億五千六十九万五千円は、被保険者の負担増を抑えるためと低所得世帯の負担軽減の拡大のための措置であります。 そのほか、高額療養費公費分、福祉医療の波及経費、任意給付等に要する経費及び健康づくり推進事業に要する経費に対する一般会計から補てん分として繰り入れするものでございます。 第八款繰越金一億円は退職者医療制度創設に伴う影響額の補てん分であり、六十二年度からの繰越を見込み計上いたしました。 そのほか、第二款使用料及び手数料三百九十四万円、第五款共同事業交付金三千二百万円、第六款財産収入、一千七百二万六千円、第九款諸収入二千八百五十一万円をそれぞれ見込み計上いたしまして、歳入歳出予算の均衡を図ったものでございます。 次に、三百九ページでございます。直診勘定について申し上げます。 予算総額は五千九十万円で、前年度当初予算に対して一五・三%の減でございます。 まず、歳出につきましては、山間地における無医地域を解消し、被保険者の診療機会の円滑を図るため設置している直営診療所四カ所の管理運営に要する経費を計上したものでございます。 次に、歳入については、各施設の診療実績により、第一款診療収入二千四万九千円を計上するとともに、管理運営に要する経費の一部補てん分として、一般会計から繰入金二千百四十二万五千円を第四款に計上いたし、健全運営に努めてまいる所存でございます。 次に、三百二十九ページでございますが、議案第四号昭和六十三年度長野市交通災害等共済事業特別会計について御説明申し上げます。 本年度はこの事業への会費加入目標を二十六万二千三百人とし、加入率七七%を見込みまして、予算総額九千四百六十万円を計上いたしました。 まず歳出から申し上げます。 第一款事業費九千三百六十万円の主なものは交通災害等共済見舞金及び交通安全思想の高揚と事故防止を図るため、小学校入学児童に対し配布する交通安全防止、啓発用フイルム等の購入経費でございます。 第二款予備費百万円は災害見舞金等やむを得ない支出に備えるものでございます。 次に、歳入について申し上げます。 第一款事業収入八千八百二十八万円でございますが、その内容は一般加入者会費五千六百五十六万八千円及び共済期間中に七十歳に到達する者及び七十歳以上の老人、中学生以下の子供並びに一級から三級までの身体障害者等の会費相当分を一般会計で負担する三千百七十一万二千円を見込み計上したものでございます。 第二款財産収入四百二十二万円は、交通災害等共済事業支払い準備基金から生ずる利子でございます。 そのほか、第三款繰越金二百万円、第四款諸収入十万円を見込み計上いたしまして、歳入歳出予算の均衡を図ったものでございます。 以上で説明を終わります。 何とぞよろしく御審議の上、御決定のほどお願い申し上げます。
○議長(今井良雄君) この際、昼食のため、午後一時まで休憩をいたします。 午前 十一時五十五分 休憩 午後 一時 再開
○議長(今井良雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 議案説明を継続いたします。 福祉部長内田君。 (福祉部長 内田一良君 登壇)